通読マラソン

御法巻は紫の上が死んじゃったって事が描かれるためだけに存在する巻だけど、死ぬ一年前からの「もういつ死ぬかも分からないんだから出家したいのにウチの訳分からん旦那がさせてくれない!」と紫の上が嘆き続ける流れからして切ない。
紫の上が死んでからも周りが動転しながら嘆き悲しむ様子を見てたら私まで出家したくなった。感情移入の最たるものだね。洗脳されてる。この世の無常さがこれでもか、としつこく書き連ねてあって、周りの何もかもが鈍色になる。そんななかでも四季の移ろいは描かれるわけだけど、こうなるとその色彩が邪魔で仕方ない。これこそ桜に「心あらば墨染めに咲」けと詠む気持ちなんだろうなぁと思う。元歌なんだっけ。
幻巻はウザい。源氏がウザい。ただ、匂宮は非常に可愛いので匂宮はずっと幼児で居続ければいいのに、と思う。


さて、いよいよ「光失せたまひてのち」の物語だなぁ。わくわく。