プチ伝説が作れたと思えばいいよね

口頭試問が今日だって事を予定時間の2時間前まで忘れてた。どういうわけか明日だと思ってた。どう見ても間に合いません。本当にありがとうございました。最後の手段として新幹線の切符(定期は切れてるので仙台へは高速バスで行ってた)を購入、慌てて飛び乗った。セーフ。
口頭試問の日程を忘れるとかって。私は穏やかに生きてきたので伝説らしきものが皆無なんだけど、ちっちゃなネタとして胸にしまっておく程度のものができたと思って喜んでおこう。
自分用の卒論本文は製本してなかったので、コピーしてクリップで止めただけの貧相な紙の束を持って先生三人の前で事情聴取。はい、やったのは私です。もうしません。ごめんなさい。
最初は素敵なバッグだね、君は春からシステムエンジニアになるのかね、ところでシステムエンジニアって何かね、ほぉ、君も知らないのかね、そうかそうか、といった場が温まる会話を交わした。温まりません。そのあと、しかしまぁなんだね、君の卒論はちょっと短いようだねといった内容をやんわりと言われた。
主任教官からは、やりたいことは分かりやすいけど、風が吹いたって桶屋は儲らんよ、と100回くらい言われ、中世の先生からは、お前が言おうとしてる事ってのは僕にはこう聞こえるんだけど、まさかそんなことを言おうとしてるんじゃないだろうな、そんな馬鹿な事を言ってる気がしてから先は読む気も失せたぜ、って言われて、近代の先生からは、お前は文学ってものを分かってないようだな、そういう読み方は文学を貧しくするよ、と言われた。極めて典雅に。
…って誤解を招き兼ねない書き方。実際はうちの先生方はみんな上品すぎる程上品で、優しく寛大な方ばかりです。だけど分厚いオブラートを取っ払うと大体こんな感じになるんじゃないかしら。先生は打っても響かないどころか変なところから雑音が出るような学生に対して忍耐強く説明して下さってた。あー、頭悪過ぎる。泣ける。
あんまりに悲しくなって実際半ベソで部屋から出てきたらripskipがいたのでなかば強引にデートに誘って飲んだ。独りぼっちだったら泣いてたかも。そのくらい「私の四年間って何だったのかなぁ」と思えた一時間だった。卒論も提出してから「文学ってのはそうじゃないんだよ」と言われたんだもの。まぁ全部不勉強な私が悪い。しっかし悔しいなぁ。
梅酒二杯で酔っ払った。広瀬通一番町の映画館のとこにある寧々屋という小洒落た居酒屋。黒糖梅酒がおいしいよ。
かなり精一杯やったつもりの卒論に激しく絶望してしまったので、将来に明るい展望すら描けないんだけど、多分今日が三日目なせいだと思うので明日からは面白おかしく生きていこうと思う。と思ったけどうちのアホ携帯が「生きていこう」を「息抵抗」と変換するのでほとほと愛想が尽きるな、と思う。そんな日。とは言え今日は生き別れの姉の誕生日だから総体的にはいい一日だよ。こんな日。どんな日。久しぶりだからレモンの味がするわ。