最近読んだ本の書評をまとめようと思うので。

父・こんなこと (新潮文庫)

父・こんなこと (新潮文庫)

本文中では文豪の娘だからって学があるわけじゃないもん!のような言葉が連発されるんだけど、この人の知識量ったらすごい。それに、写実性。年老いた父親が死んでいく姿を描く前半「父」では、自分を「愛されざるの子」とし、偏屈な父親と悪戦苦闘しながら、そうは言ってもかけがえのない肉親を失うにあたっての思いを目や頭じゃなくて、心臓を鷲掴みにしていくような言葉で書き連ねている。なおかつユーモラスな面もあったり、文豪である前に父親だ、と苦悩する面もあったりで私は読んでる間中、うるうるきたりげらげら笑ったりで忙しかった。文才って遺伝するのかな…まさかね。

次。

監督不行届 (Feelコミックス)

監督不行届 (Feelコミックス)

あちこちで話題になってるのを見て、ほんならいっちょ☆と思って買ってみた。
かんなりドッキリしました。というのも、安野モヨコがダンナの庵野秀明のオタクっぷりを漫画にしてるわけだけど、その中の「オタク」の定義!
①どもる
②マンガ独特の擬態語を口で言う
やばい。私、あてはまる。
正直に言えば自分では「更生」したつもりだけど、確かに私の中学時代はオタク時代だった。ガンダムWが全盛だったので友達の同人誌を見せてもらったり休み時間には製作現場に立ち会ったりしていた。エヴァも好きだった。だんだん自分自身イタくなってきたのでこの辺で。
とにかく自分では「更生」(オタクを病気のように…)したつもりでいたし、その時代も忘れてすらいたのにこんなところに残ってたのかなぁと思うとなんだかなぁと思う。私はオタク趣味のある人を嗅ぎ分けて、その勘を外した事はないんだけど、逆に私も嗅ぎ分けられてたのかなぁと思うとすごくイヤ。
と、自分の話にしてしまったけど、ダブルアンノはなんだかんだで幸せでイイネとやさぐれられる、大変よいマンガです。一読をオススメします。


最後に。

すべては一杯のコーヒーから

すべては一杯のコーヒーから

喫茶業の起業家の話を読みたかったのでドトールタリーズと来てみた。スタバを後回しにしたのは私がへそ曲がりだから。
この人の行動力はすごい。いや、行動力なくして起業なんかできませんでしょうが、「そこまでやるの?!」って展開が次から次へと来る。タリーズ本社に電話をかけて社長の居所を聞き出し東京のホテルに押しかけたりとか。いいなぁ。こういうやんちゃがしたい。この人がまた家族思いな人で、あちこちに家族の話が出て来る。弟さんを失ったくだりでは泣かされた。アメリカと日本の文化に挟まれて、その中でも食文化に興味を持っていった…ということを聞くと起業のきっかけなんてどこにあるかわからないとも思うし、ビジネスを学ぶにはアメリカ経験っていいなとも思う。ぐあーまだ頭で整理できてないけど(あ、擬態語…)。



本の読み方が消費になってきてる。読んだ内容がだぁーっと流れていく感じ。溜めなきゃ意味ないじゃんね。ただの乱読(−−;